影の無い女@ウィーン・シュターツ・オパー再建公演

unioh2007-01-14

R.シュトラウス:楽劇「影の無い女」
ハンス・ホップ(T皇帝)、レオニー・リザネク(S皇后)、ルートヴィヒ・ウェーバー(Bsバラク)、その妻(Sクリステル・ゴルツ)、クルト・ベーメ(Bs霊界の使者)、エリーザベト・ヘンゲン(Ms乳母),他、ウィーン国立歌劇場合唱団、ウィーン国立歌劇場管弦楽団カール・ベーム(指)、録音:1955年11月9日

予約を入れたのは去年の6月だったか8月だったか、ともかくようやっと順番が周って来て早速第3幕の長いヴァイオリン・ソロ(ボスコフスキー)から聞きました。テープの保存状態の良さにまずびっくり。50年以上前の実況録音としては最上の部類じゃないでしょうか。バランスが当時のORF特有の1stヴァイオリンを中心とした響きで、もうどんなに周りがデカい音でもちゃんと聞こえます。^^;オーボエの前にもマイクが立っている感じでヴァイオリン群と奥行きの差があんまりないです。金管がちょっと遠く、ステージも歌手が舞台奥に行くと音もちょっと遠くなります。ただ弦を中心にしたオケの響きが常に鮮明なのは自分には嬉しいです。やっぱし黄金時代の響きが堪能できますから。
シュターツ・オパーは1955年11月5日同じベームの指揮でベートーヴェンの『フィデリオ』でもって再建の杮落とししたそうなんで、これはその4日後の記録ですね。戦後10年目にして念願の再建ということで、劇場全体の集中力が凄まじいです。直後にバラクだけシェフラーに代わってDECCAに録音してますが、やっぱしライヴだなぁ。ちょっと男声陣、力が入いりすぎてなくもないけど。まぁでもOrfeoはよくぞリリースしてくれました。